ごあいさつ

当社は、1949年に日曹製鋼株式会社として発足し、国内資源の砂鉄を原料に電気炉による砂鉄銑の生産を開始、以後フェロニッケルをはじめとした各種の合金鉄製造に転換、さらにはこれら合金鉄の鉱石からの一貫製造法によるステンレス鋼の生産を行う等、戦後復興から高度成長、石油危機、東日本大震災など幾多の経済危機を乗り越えながら事業展開を行ってまいりました。
経営理念である「人の力を活かし、地球の資源をより有用なるものとして提供し、人類社会の幸福に貢献する」をモットーに需要家の皆様から寄せられる当社へのニーズに沿えるよう、製品開発・技術開発・品質管理に取り組み、これらの製品転換をしてまいりました。
当社は現在、鉄とニッケルの合金であるフェロニッケルを主力製品とし、製錬工程において副産物として得られるフェロニッケルスラグ加工品を生産しております。フェロニッケルの生産には長さ100m超の大型ロータリーキルンと世界最大級の電気炉を用いておりますが、低品位鉱石からの金属抽出を行う当社独自の製錬技術を生かしつつ、カーボンニュートラルに向け更なる効率化を目指しております。
海外活動については、フィリピンにおけるニッケル鉱山の開発事業、インドネシア、フィリピン及びニューカレドニアに対する技術支援、さらにフィリピンおよびジャカルタ事務所を開設し積極的に取り組んでおります。
また、当社は関連会社として太平洋興産株式会社、株式会社大平洋ガスセンター、株式会社パシフィックソーワなどにより大平洋グループを形成しております。これら各社は、いずれも長年にわたって培われた優秀な技術と豊富な経験を有し、需要家の皆さまのご期待に添えるよう努力いたしております。
当社ならびに当グループは企業の継続的な成長・発展と中長期的な企業価値の増大を図るため、これからもコンプライアンスの強化、コーポレート・ガバナンスの充実および内部統制システムの円滑な運用を重要な経営課題として取り組んでまいります。
今般、事業環境の変化及び世界的なカーボンニュートラルに向けた素材ニーズに対応する為、2025年4月に中長期戦略PAMCO vision2031を策定いたしました。これまで当社が培ってきた低品位鉱石からの金属製錬、複数電源による大容量電力の使用の最適化、工場インフラ維持管理、リサイクル原料からの資源循環等のノウハウを活用し、目指すべき長期ビジョンである「持続可能な循環型社会を共創する総合素材カンパニー」としての成長を図るべく邁進してまいります。
なにとぞ、当社ならびに大平洋グループに対し皆さまの変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。
